【読書感想 /“文学少女”と死にたがりの道化【ピエロ】(野村美月)】想像以上に硬派な文学ラノベ

小説
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概要

天野遠子・高3、文芸部部長。自称“文学少女”。彼女は、実は物語を食べる妖怪だ。水を飲みパンを食べる代わりに、本のページを引きちぎってむしゃむしゃ食べる。でもいちばんの好物は、肉筆で書かれた物語で、彼女の後輩・井上心葉は、彼女に振り回され「おやつ」を書かされる毎日を送っていた。そんなある日、文芸部に持ち込まれた恋の相談が、思わぬ事件へと繋がって…。新味、ビター&ミステリアス・学園コメディ!

 

Amazonより引用

美味しい文学作品を食べたいという行動原理で動くキャラ、面白すぎる!!

ジョジョの創造神たる荒木先生は「キャラさえちゃんと魅力的ならストーリーなんてどうとでもなる」と御著書で仰有られてるのですが、その意味ではこのラノベ100点満点なんですよね。

謎の美少女覆面小説家として売り出されてしまった語り手の井上心葉と、小説を文字通りむしゃむしゃと食べる文学少女の天野遠子の二人のやり取りだけを見ているだけで心がポカポカします。

特に遠子先輩のキャラ立ちがすごい。

美味しい文学作品を食べたい(遠子先輩は普通の食事で味を感じることが出来ない)という行動原理で動くキャラなんて面白すぎる!!

 

思ったより硬派

キャラクターは楽しげな一方、ストーリーはちょっと重め。

太宰治の人間失格が物語のキーワードとなり、登場キャラクターの「人間性」を巡る話が展開されていきます。

冒頭のゆるくてふんわりしたノリの話が無限に続くと思ってたので驚きました。

いえ、面白かったんですけれどもね。

ラノベ作品でありながらも。”文学少女”というタイトルに恥じないぐらい、ちゃんと”文学”していた良い作品だと思います。

 

プロフィール

読書好きのゲーマー。
ゲームは無双みたいなライトな物が好き。
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