簡単に説明すると、社会が平等を推し進めた結果、人生というゲームの攻略難易度が上がりすぎて、そろそろ詰み始めた人が出てきているという話です。
このブログを読んでいる人の中には「世の中には、どうしようもないことが多すぎる。スペックの足りない俺たちじゃ、もう幸せに生きることなんて出来ない」と思っている人も多いのではないでしょうか。
この本は、そんな社会に絶望する人に対して「そうだよ!お前らの思ってる通りこの社会は冷たいよ^^ この流れはもっと加速するよ^^」と奈落の底に突き落とす内容になっております。
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概要
才能ある者にとってはユートピア、それ以外にとってはディストピア。誰もが「知能と努力」によって成功できるメリトクラシー社会では、知能格差が経済格差に直結する。遺伝ガチャで人生は決まるのか? 絶望の先になにがあるのか? はたして「自由で公正なユートピア」は実現可能なのか──。
ベストセラー『上級国民/下級国民』で現代社会のリアルな分断を描いた著者が、知能格差のタブーに踏み込み、リベラルな社会の「残酷な構造」を解き明かす衝撃作。
絶望の末に、自殺を望む人々
自民党の山田太郎議員がツイッターで不安アンケートを実施したところ、「自殺させてほしい」という文脈で、安楽死を望む声が多く寄せられたそうです。
今回のアンケートの中で「L.安楽死・尊厳死」に触れている層が一定以上あった。本来、安楽死や尊厳死は“自殺の権利”とは異なると考えているが、その文脈で触れられているものが多かった。
またLに分類はしていないが、「生きて行くのが辛い」などの表現も多く見られ、主な理由としては経済面、子どもに迷惑をかけたくない、親に依存しているが親の死後を危惧した回答が見られた
みなさんから集めた「不安」2259件を公開します(山田太郎) | 参議院 自民党
どうして多くの人が、この社会で生きていく自信を失ってしまっているのでしょうか。
筆者の橘玲さんは、社会全体が「自分らしく生きることこそ素晴らしい!」と人の可能性を強調した結果、無理ゲー社会化が加速してしまったのでは無いかと分析しています。
世界は「自分らしく生きること」に対応していない
今の社会の流れに沿って、「自分らしく生きること」を多くの人が実現してしまうと、3つの問題が発生します。
①自分らしく生きる人だらけなので、共通ルールの適用が難しくなる
②共通ルールが複雑になりすぎるので、政治で救える範囲が狭くなる(弱者を救いにくくなる)
③自分らしく生きれる社会では、生まれや性別による不得手は無いものとされるので、自己責任や努力不足が強調される
何だか生きているのが辛くなってくる未来予測ですよね。
でも、世の中はどんどん「自分らしく生きる」方向に進んでいます。
今や、スーパーマンが同性愛者になって、戦隊物のピンク色が女性とは限らない時代ですからね。
自分らしく生きる世界が加速するに伴い、世の中の無理ゲー社会化も加速しています。
「自分らしく生きる社会」の流れはもう止められない
身分制社会や男性主導の社会では、身分や生まれによって役割を単純化していました。
このことは、自分らしく生きることが出来ない多くの人を生み出したかもしれませんが、その代わり社会に複雑な問題を生み出さないようにしていました。
これからは自分らしく生きる人が増える代わりに、複雑な問題が生まれる社会に突入します。
このことが良いとか、悪いとかの話ではありません
我々はこのような変化を現象として受け止めなければなりません。
次回の記事に続きます。
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