人の絆や思いやりは金になる(人生の勝算/前田裕二)

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役に立つ部分と役に立たない部分の見極めが重要な本で、この本を全肯定している人がいたら僕は多分話が合わないですね。

人生の勝算 (幻冬舎文庫)

 

この本はAmazonPrimeに入会する、あるいは書籍読み放題のKindle unlimitedを使えば、初月無料で読みまくれます。(記事投下時点)

 

 

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概要

 今、最も注目される若き起業家が生きていくための路上ライブで身につけた人生とビジネスの本質をすべて明かす―。

SNS時代を生き抜く為に必要な〝コミュニティ〟とは何か。
SNSの次の潮流である、ライブ配信サービスの最前線はどこか。

アーティスト、アイドル、モデルなどの配信が無料で視聴・応援できる。そして、誰でも配信者になれる。画期的な仮想ライブ空間の「SHOWROOM」を創り出した前田裕二の全思考。 

 

とりあえず頭の良い人の根性論は参考にしてはいけない

この本を読んだ感じだと、著者の前田祐二さんって問題にぶちあたったら「考え方」で解決するときと「根性」で解決するときがあるんですよね。

一見、根性の方がパクりやすそうに思えるんですけれども、全然そんなことないです。

この人って、8歳の頃に戦略を立ててストリートライブを行った結果、月10万円稼ぐことに成功したぐらい頭が良い人なんですよ。

この人は頭が良くて、努力の方向の見極めがきちんと出来て、正しく根性を使うことが出来たから根性論で成功したというだけの話で、普通の人間は努力の方向を間違えることの方が多いですからね。

なので、この本を全肯定してバイブル扱いしている人は、自分の能力が高いと思い込んでいる人だろうから、多分僕とは話が合わないだろうなーと思いました。

 

ストリートライブの経験から生み出されたSHOWROOM

根性論を推奨している部分は個人的にちょっと首を傾げたくなったのですが、考え方の部分はSHOWROOMの社長だけあって、すごく面白くて最先端を行ってますね。

SHOWROOMというのは配信者におひねりを投げれる配信サイトらしいんですけれども(※僕はキングコングの西野先生が配信している場所ぐらいの認識でした)、これは著者の前田さんがストリートライブをしていたときの経験を活かして作られた場所だそうです。

 

お金が集まらなさそうな場所で頑張ってはいけない

前田さんが8歳でストリートライブをやっていたとき、最初は東京の葛飾区と足立区っていう東京の中でも特にお金の無い人が集まっている場所で演奏してたらしいんですよね。

するとどうなるかというと、人が立ち止まってくれてもみんなお金が無いからギターケースにお金を入れてくれないんですよ。

「じゃあお金持ちがいる場所で演奏したらええやん」ということを考えた前田少年(8歳)は、葛飾・足立での活動をやめて東京の中でもお金持ちの多い白金で演奏し始めます。

 

人の絆や思いやりは金になる

白金に行ったら今度は葛飾でウケた曲を演奏しても人は立ち止まってくれないんですよ。

じゃあどうするかというと、まず白金の人が好きそうな歌を歌って注目を集めます。

それで次は、集まってきたお客さんからリクエストを聞いて、もしリクエストされた曲が演奏出来たとしても、それは隠して「練習するんで、1週間後にまた来てください」って伝えるんです。

そうすると、同じ松田聖子の「赤いスイートピー」の演奏でも、普通に歌うよりも1週間待たせて歌った方が、お客さんが「自分のために8歳の子が練習してきた」ということに感動して、喜んで1万円ぐらい置いてくれるそうなんです。

つまり、普通に松田聖子の曲を歌うだけなら歌の上手い奴に絶対負けるんですけれども、情や絆の部分を刺激することでそいつらよりも圧倒的に儲けることが出来るんですよね。

このときの経験から「正しい場所で、正しく努力すればお金がもらえる」ということに気付いた前田さんは、SHOWROOMを「お金を持ってる人が見に来て、パフォーマーが正しくニーズを掴めばお金がちゃんと落ちる」という場所にしているみたいです(SHOWROOM見たこと無いんで解釈が違ったらごめんなさい)。

 

エンターテイメントに関わる予定があるなら良い本かも。

この他にも、前田さんの考えるコミュニティ論の話とか、後は前田さんの自伝的な話とかが載ってます。

これからエンタメビジネスをやろうとか人気者ビジネスをやろうとか思ってる人は、参考にする箇所を間違えなければ、良い本になるかと思います。

 


 

 

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